2016.04.25. Mon.
Category: 真空ゆらぎ班
こんにちは!
4月も下旬に差し掛かりました。五月祭まであと3週間。どの班も発表に向けて日々熱心に活動を続けています。
今回は、真空ゆらぎ班の活動を少し覗いてみましょう。
やってきたのは、東京大学浅野キャンパスにある武田先端知ビル。この建物の地下2階にあるクリーンルームで、ガラスに金をコーティングして、金のミラーを作ります。
クリーンルームとは、ホコリなどのゴミが一つもないように保たれている部屋のことです。入る前に、体に着いたゴミが部屋の中に持ち込まれないよう、クリーンウェアという専用の作業着を着なくてはなりません。
クリーンルームの様子。実験用の機械が沢山設置されています。

今回私たちが使用したのは、こちらの装置。これはスパッタマシンと呼ばれていて、金属の薄い膜を標的の上に作ることが出来る優れものです。

スパッタマシンは、高いエネルギーを持ったアルゴン原子を金属にぶつけ、その金属を気体にし、さらに電圧を利用して標的に金属を蒸着していきます。
今回の標的は、こちらのガラス板。このように、装置の中にテープを使って固定していきます。


空気が入っていると、綺麗に金属を蒸着することが出来ないので、ポンプを使って空気を抜きます。

待つこと1時間。準備が出来たようなので、いよいよ金属のコーティング開始!
蒸着に使われているアルゴンの原子(プラズマ状態になっている)が紫色に光っている様子を見ることが出来ます。

ガラスに金を載せる前に、一旦クロムの膜で下地を作ります。金をガラスに直接つけてしまうと、簡単に剥がれてしまうらしいです。クロムの膜は20 nm。セロハンテープの1000分の1くらいの厚さです。
クロムの膜を作るのに掛る時間は約1分半。意外と短時間で完成するんですね。
そしていよいよ金を蒸着に入ります!金の膜は200 nmとクロムに比べて分厚いです。その分長い時間がかかり、今回は約6分ほど蒸着を行いました。

いよいよ完成です。装置のふたを開けてみましょう……!


何とも綺麗な仕上がりになりました!!!
カメラが写り込んでしまうほどピカピカです。素晴らしい!
最後に、クロムと金が狙った通りの厚さだけ蒸着されたか、こちらの装置でチェックを行います。

測定中……


どうやら、上手く蒸着が出来たようです!

これで真空ゆらぎ班の実験に必要なものは全て揃いました! 一体どのような結果になるのでしょうか。五月祭に来て、その目で確かめてみてください!
以上、真空ゆらぎ班の活動報告でした。
4月も下旬に差し掛かりました。五月祭まであと3週間。どの班も発表に向けて日々熱心に活動を続けています。
今回は、真空ゆらぎ班の活動を少し覗いてみましょう。
やってきたのは、東京大学浅野キャンパスにある武田先端知ビル。この建物の地下2階にあるクリーンルームで、ガラスに金をコーティングして、金のミラーを作ります。
クリーンルームとは、ホコリなどのゴミが一つもないように保たれている部屋のことです。入る前に、体に着いたゴミが部屋の中に持ち込まれないよう、クリーンウェアという専用の作業着を着なくてはなりません。
クリーンルームの様子。実験用の機械が沢山設置されています。

今回私たちが使用したのは、こちらの装置。これはスパッタマシンと呼ばれていて、金属の薄い膜を標的の上に作ることが出来る優れものです。

スパッタマシンは、高いエネルギーを持ったアルゴン原子を金属にぶつけ、その金属を気体にし、さらに電圧を利用して標的に金属を蒸着していきます。
今回の標的は、こちらのガラス板。このように、装置の中にテープを使って固定していきます。


空気が入っていると、綺麗に金属を蒸着することが出来ないので、ポンプを使って空気を抜きます。

待つこと1時間。準備が出来たようなので、いよいよ金属のコーティング開始!
蒸着に使われているアルゴンの原子(プラズマ状態になっている)が紫色に光っている様子を見ることが出来ます。

ガラスに金を載せる前に、一旦クロムの膜で下地を作ります。金をガラスに直接つけてしまうと、簡単に剥がれてしまうらしいです。クロムの膜は20 nm。セロハンテープの1000分の1くらいの厚さです。
クロムの膜を作るのに掛る時間は約1分半。意外と短時間で完成するんですね。
そしていよいよ金を蒸着に入ります!金の膜は200 nmとクロムに比べて分厚いです。その分長い時間がかかり、今回は約6分ほど蒸着を行いました。

いよいよ完成です。装置のふたを開けてみましょう……!


何とも綺麗な仕上がりになりました!!!
カメラが写り込んでしまうほどピカピカです。素晴らしい!
最後に、クロムと金が狙った通りの厚さだけ蒸着されたか、こちらの装置でチェックを行います。

測定中……


どうやら、上手く蒸着が出来たようです!

これで真空ゆらぎ班の実験に必要なものは全て揃いました! 一体どのような結果になるのでしょうか。五月祭に来て、その目で確かめてみてください!
以上、真空ゆらぎ班の活動報告でした。
【深層学習&遺伝的アルゴリズム】(上野)最近囲碁でプロを破ったことで話題になった「ニューラルネットワーク」を使ってできるだけオセロの強いAI(人工知能)を実装することを目的にしています。方針はこんな感じです。・オセロプログラムを組む。・まず、形勢値(局面がどれだけ有利かという指標)を石の数から算出し、アルファ・ベータ法というアルゴリズムで5~13手先まで読むことである程度強いAIを作る。・この「ある程度強いAI」を教師とする機械学習を行い、誤差逆伝播法という手法を使って盤面の形勢値の算出をニューラルネットワーク(人間の脳をまねたモデル)に教え込む。・最後に、ニューラルネットワークを用いたAI同士を戦わせ、勝った方が生存してニューラルネットワークの内容がわずかに異なる子孫を残す、という規則で世代を進め、AIがどれだけ強くなるかを観察する。果たしてAIはどれだけオセロが強くなるのでしょうか?五月祭では是非力比べをしてみて下さい!
【太陽系シミュレーション】(杉山)我々の太陽系は重力多体系と言って、三体(三つのもの)以上からなる系です。太陽と地球のように星が二つだけの二体問題は解析的に(完璧に)解くことができますが、特殊な場合を除いて一般の三体以上の問題は解析的に解くことができないことが知られています。そのため、これらの問題は数値解析(シミュレーション)によって解いていくことになります。今回は多体系の中でも、身近な太陽系という重力多体系の数値解析的シミュレーションプログラムをC言語というプログラミング言語で書き、OpenGLというAPIでアニメーション出力することで太陽系の天体の振る舞いを調べてみました。
【波】(丹波)物理をより身近に感じてもらえるよう、波の進行をシミュレーションしました。このプログラミングでは波をばねで繋がった質点の集まりと捉え、その動きを表しています。グラフはある場所での波の動きを表したものです。プログラム自体はまだまだ開発中で、より多くの人に波の動きを直感的に感じてもらえるよう、アニメーション作成と微分方程式の精度向上に努めているところです。完成形としては、全ての点の動きを同時に見られるアニメーションになるはずです。











