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[PHYSICS LAB. 2012] PHYSICS LAB. 2012 について

PHYSICS LAB. は、私たち東京大学理学部物理学科の学生が毎年、東大の五月祭で行っている人気企画です。2012年度は 5月19日(土)・20日(日)の2日間(ともに 9:00 〜 18:00 )、本郷キャンパスの理学部一号館で開催いたします。入場無料・予約不要で、楽しい実験や展示を通して物理学の魅力を存分に味わっていただける絶好の機会です。ぜひお越しください!

ごあいさつ

突然ですが、あなたは「速く動きすぎるブランコ」というのを見たことがありますか?せいじ君が乗ったときはちょうど良い速さだったのに、みおちゃんが乗ったときは速すぎて危なかった。噂によるとりゅうご君が乗ったときは遅すぎてつまらなかったらしい。そんなブランコ、僕はイヤです。

「じゃあ、どうしてブランコは誰が乗ってもちょうどいい速さで動くの?」

こう思ったあなたは、実はもう物理学の世界に足を踏み入れています。この「なぜ」「どうして」という気持ちが、むかしむかしの人々が物理学を考え始め、それを現代に至るまで発展させて来た原動力なのです。実は高校レベルの数学を使うと、「ブランコの動く速さは、乗る人の体重によらない」というルールを見いだすことができます。これと似たようなものとして、「月が惑星を回る速さは、月の重さによらない」というルールもあります。このように、どこか似たようなルールを、数学を使って美しくまとめ上げようとしたのが物理学です。

この世界のルールを可能な限り厳密に理解し、それを時に社会に役立てようとするのが物理学者の仕事です。あなたがこの PHYSICS LAB. 2012 にお越しいただいた際には、僕たちがその魅力に取りつかれて日夜勉強して来た、ルールの一部を分かりやすく紹介します。未来を照らす物理学の灯火を、新緑美しい五月の東京大学であなたにさしあげましょう。物理学を見て、触れて、楽しんで頂けることを、スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。

PHYSICS LAB. 2012 正責任者  神山 翼

実験・展示のご案内

今年度は、以下の6つの実験グループが研究内容を発表いたします。また、「教科書プロジェクト」の活動内容についてもご紹介します。各項目をクリックすると、詳細がご覧いただけます。

プラズマ
我々プラズマ班は、プラズマというものが身近にありふれているということを来場者の方々に気付いていただくことを目的とし、視覚的にわかりよい実験を行いました。今回私たちが行った実験は大きく二つに分かれます。一つはプラズマボールの製作、もう一つはオーロラの作成です。双方とも自分たちでプラズマを生成し、それを実際に目で見ることができるようになっています。
超伝導
私達の班は超伝導という物理学の非常に興味深い現象をテーマにして研究、実験を行っています。
超伝導とはある種の物質を低温に冷却していくと、ある温度で突然電気の通しにくさの指標である電気抵抗がゼロになり、また、内部に磁場を通さなくなるという現象のことです。展示では超伝導の不思議な性質の紹介、演示実験、事前に行った実験や研究成果の発表を行います。
BEC
BEC班は、原子を-273度(絶対零度)近くの超低温にすると生じる、“ボーズ・アインシュタイン凝縮(略称BEC)”という不思議で面白い状態をつくりだす実験を行っています。さらに、ボーズ・アインシュタイン凝縮に関する現代物理学の理論の勉強や、関連するコンピューターシミュレーションの制作も行っています。当日の展示では実験結果やシミュレーションを通じて現代物理学の面白さを感じていただければと思っています。
メタマテリアル
メタマテリアル班は、2000年ごろ初めて製作された「メタマテリアル」について勉強、展示をしています。メタマテリアルとは、波を自由に曲げる技術のことです。最終的には、姿が見えなくなる「透明マント」や高性能な「完全レンズ」に繋がると言われています。 私たちはそのメタマテの中でも、いちばん最初に作られた「マイクロ波メタマテ」と、水面波として実際にその性質が目に見える「水面波メタマテ」を五月祭で展示・発表したいと考えています。
非線形科学
構造を持ちながら複雑な振舞いを見せるカオス、システム全体で模様を形成するパターン形成、リズミカルな振動が互いに歩調を合わせる同期現象に関する、身近な材料を使って出来る実験・観察および現象に対する数学的なモデルの解析を通して、これらのダイナミックで不思議な現象に普遍的に横たわる数学的構造に対する理解を深めることを目指します。
計算機
計算機班では物理現象のコンピュータシミュレーションを展示します。
銀河系、空気の流れ、電磁波、分子の運動などを題材に、小さいお子様から物理の専門家まで、見て、触って楽しめるプログラムを用意しております。スーパーコンピュータを使った高速計算も実感していただく予定です。
教科書プロジェクト
知的好奇心あふれる中高生の皆さんに向けて、今までにない物理の教科書の制作をはじめました。わかりやすくて、受験にも役立ち、そしてほんとうに「物理がわかる」教科書プロジェクトの紹介です。

運営スタッフのご紹介

PHYSICS LAB. 2012 全体の企画・運営に携わっているスタッフをご紹介します。(文・神山 翼)

松田 亮副責任者。PHYSICS LAB.2012 のLv100リザードン。扱いは難しいが(笑)、タスクから自由にしておくことで最大のパフォーマンスを発揮する。分かりやすさと効率化を信念とする松田を副責任者にしたのは我ながら最大の神采配だった。「カツ定が好き」というのが神山との共通点。
原田 了監査かつプレゼン隊長。とはいうものの、理物生には珍しく情趣を解するので、実は神山の精神安定剤として雇用した側面もかなり大きい。サークルではだーはらと呼ばれているらしいが、真相はナゾ。「GARNET CROWの楽曲が好き」というのが神山との共通点。
山道 智博動画係長。理物4年のTheハイスペック。場の古典論やワインバーグなどを理物生最速のスピードで読み倒す。去年はブラック作業に身を投じたが、今年は彼の頑張りにより大幅なホワイト化が図られている。あの大胆に締め切りをさばく作業は、彼にしか出来なかっただろう。
樋口 嵩装飾係長。本郷を散歩していると、ベンチで聖書を読みながら鳩にえさをあげている樋口に出会う。メンタル死んだら、樋口と昼ご飯を食べると良い(マジ)。どんなに大変な作業も地道にかつ責任感を持ってこなす彼にはとても助けられている。「三浦綾子作品が好き」というのが神山との共通点。
山本 遼デザイン係長。理物4年のTheハイセンス。シンプルなデザインを得意とし、今年は彼の様々なアイデアによってポスター、冊子、Webサイトに大幅な革新がもたらされた。特にWebサイトは大変好評で、五月祭に関わらない理物生からも「かっこいい」との評判が寄せられている。