計算機班
コンピュータシミュレーションというツール
計算機班では計算機(コンピュータ)を使ったシミュレーション、コンピュータシミュレーションのプログラムを展示しています。最近良く名前を聞くようになったコンピュータシミュレーションですが、近年では理論・実験に次ぐ物理学第三の柱となっているのをご存知でしょうか。物理学というのはとてもスケールの大きな学問で、おいそれとは実験できないような理論がたくさんあります。大津波の発生、星の爆発、更には宇宙の誕生などなど…しかし、理論の正しさを確かめるには実験が欠かせません。そこで出てくるのがコンピュータの中に作り上げた仮想の宇宙で行う「実験」、つまりコンピュータシミュレーションです。
とにかく自由度が高いのが特徴で、その気になれば頭で思い描けるどんな実験でもほとんど全て行えると言っても過言ではありません。最近はコンピュータの性能が飛躍的に向上したため、ご家庭にあるパソコンでもかなり進んだシミュレーションができるようになってきています。ある意味では最も身近にできる「実験」とも言えます。
「世界」を作り上げる
コンピュータの中で「実験」を行うにはコンピュータの中に実験を行う場所、つまり「世界」を用意してやらないといけません。実際の世界を観察し、特に重要そうな部分を抜き出して現実世界の模型を作り(モデル化)、そのモデルをコンピュータに理解させ(プログラミング)、モデルにもとづいてコンピュータの中に「世界」を作り上げさせるのです。コンピュータシミュレーションというと丸投げに思われるかも知れませんが、この「モデル化」と「プログラミング」というのが肝で、ここはやはり物理学者の腕の見せ所なのです。
私たち計算機班は、初期宇宙、太陽系、2次元イジングモデル、交通流、深層学習などについてのシミュレーションを行うプログラムを作製しました。一体どんな「世界」が出来上がっているのか、ぜひ計算機班の展示で実際に動かして確かめてみてください。
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