PhysicsLab. 2016 BLOG
こんにちは。
物理ショー班2回目のブログは、今年のショーのテーマである波と振動についてです。

「波」と聞くと海の波を想像する方も多いかと思いますが、物理の世界では他にもさまざまなところに「波」が登場します。

たとえば、音は空気の振動が伝わっていく現象で、波の一種です。ギターなどの弦楽器を弾くときを考えてみると、弦の振動によって周りの空気の振動が引き起こされ、それが音として伝わります。音が振動であることは、喉に手を当てながら声を出すことでも確かめることができます。私たちは空気の振動を音として感じているのですね。
また、光も波の性質(波動性)を持っています。とはいえ、音のように簡単に確かめられるものではありません。光の波動性を確かめる有名な実験の1つに「ヤングの実験」があります。これは、光源から出た光を2つのスリットに通すとスクリーンに縞模様が見えるという実験で、それぞれのスリットから出た光の波が干渉することで説明することができます。


最近の話題では、アメリカにある検出器「LIGO(ライゴ)」が重力波の検出に成功した、という発表が2016年2月になされました。このブログでは重力波について詳しく説明することはできませんが、重力波は「空間のゆがみ」が波として伝わる現象で、アインシュタインの一般相対性理論によってその存在が予言されてきました。重力波はブラックホールが形成される過程などで生じると考えられています。LIGOによる重力波の検出はアインシュタインが一般相対性理論を発表してからちょうど100年ということもあり、大きく報道されました。

このように「波」は物理のいたるところに顔を出しますが、これらは物理に登場する波のほんの一部に過ぎません。PhysicsLab. 2016物理ショーでは「波の世界を見てみよう」をテーマに、光や音などの身近な波から最先端の物理まで、実験を通して体感していただけるようなプログラムを用意しております。詳細は次回のブログでご紹介します。ぜひお楽しみに。
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