PhysicsLab. 2016 BLOG
2016.02.01. Mon.
Category: 超伝導班
はじめまして、超伝導班班長の丹羽と申します。気づいたら2016年ももう一ヶ月終わって2月になりましたね。大学の方も春休みに入りPhysicsLab. 2016の各班の活動が本格的に始まる時期になりました。そこで今回は私たち超伝導班の簡単な紹介をしたいと思います。

「超伝導」という言葉は、物理の用語の中でも比較的よく耳にする身近なものかもしれません。超伝導の言葉の意味を簡単に言ってしまえば、物質を冷やしていったときに特に物質の構造が変わるわけでもなく、それまであった電気抵抗がある温度から突然なくなってしまう、というちょっと不思議な現象のことを言います。電気抵抗がなくなってしまえば電流をたくさん流すことができるので、例えば大きなリニアモーターカーを動かすための電磁石に超伝導が使われているといったことは聞いたことがある人も多いかと思います。他にも身近なところでは、病院などにある身体の中を調べるMRIという機械にも超伝導の電磁石が使われていたりします。

しかし超伝導の魅力はただ「電気を抵抗なく流す」だけではありません。

実はもっと他にも、普段の常識では考えられないような興味深い現象がいろいろと見られるのです。例えば、超伝導体の上に磁石を近づけていってそっと手放すと、なんと磁石が超伝導体の上で宙に浮いたままになったりします。しかもそれらの現象は、私たちが普段暮らしている空間よりもずっと小さな世界を説明する量子力学での現象が、私たちの目でも直接見られるようなものになっているのです!

今回の超伝導班ではそういった超伝導の興味深い様々な現象について実験を行っていき、来てくださった皆様にもその一端に触れていただきたいと考えています。今後の超伝導班の更新でも実験などの内容を少しづつ紹介していく予定です。五月祭ではぜひPhysicsLab. 2016に足を運んでみてください。
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